ワセクロの五感

バウムクーヘンとバナナ(6)

2020年04月21日14時31分 アナリス ガイズバート

「ワセクロの記事を翻訳させてください」と頼んだ時、面接の代わりに飲み会に誘われた。資格や自作を全く聞かれず編集長の渡辺さんから「よろしくね」と言われた。当時の国際発信担当だった笠さんからは、ばりでかいバウムクーヘンを東京のお土産としていただいた。

最初からあまりにも信頼されて、「この組織、大丈夫か?」とちょっと思った。でも、それがワセクロのいいところだと思う。信頼なしで、翻訳はできないから。

何回も、ワセクロの記事に感動された。「バナナと日本人」の4回目の記事を訳した時、教育や労働者の権利のために頑張っているゴマノイ家族の切ない話で涙を抑えるのに必死だった。近くに座っているおじいちゃんに「寒いですか?」と聞かれてしまった。私の英訳が、ゴマノイさんたちの状況を変えるためにも役立ってほしい。

翻訳者として、英語で情報を正確に伝えるだけではなく、読者の感情的な反応も突き動かしたい。世界のどこかで私の翻訳記事を読んでくれた人が感動すれば、事態を変えるために行動してくれるかもしれない。そういう思いがモチベーションになる。

皆さんにお願いしたいことがあるんだ。今週からワセクロは英文記事をリリースしているので、ぜひ英語圏の仲間にシェアしてください。もちろん、読んでいただくことも嬉しい!

翻訳担当 アナリス・ガイズバート

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