編集長の渡辺周が「Ashoka Special Relationship Innovator」に選出されました!
Ashoka Special Relationship Innovatorとは、世界最大の社会起業家グローバルネットワーク「Ashoka」が認定する社会起業家です。
Ashokaは、米ワシントンを本部に構え、世界90カ国以上で活動しています。1970年代に「社会起業家」という新たな概念と呼称を生み出して以来、一流の社会起業家(アショカ・フェロー)の発掘・支援をおこなってきました。これまでに世界3700人のフェローが世界中で活躍しています。
渡辺が選出された「Ashoka Special Relationship Innovator」は、アショカ・フェローの一種です。目の前に見える問題の解決ではなく、その問題を取り囲むシステムを根本的に変えるイノベーターとして認められました。
日本では7人目、日本のジャーナリズム分野では初めての選出です。Ashokaのグローバルネットワークを活かし、世界を舞台に活躍していきたいと思います。
アショカ・フェローの選考基準など、詳細はこちらをご覧ください。
アショカ・フェローの例
2008年選出の「ジミー・ウェルズ (Jimmy Wales) 」は、「Wikipedia」の創設者です。ジミーは、世界には新聞や辞書を買う余裕のない人や、十分な教育にアクセスできない人がたくさんいることに問題意識をもっていました。また、印刷物での情報だけでは、日々アップデートされていく世の中を正確に映すことはできないという思いもありました。そこで、ネット環境さえあれば誰もが無料でアクセスでき、あらゆる言語に対応した民主的な辞書として、Wikipediaを作ったのです。運営は、世界中からの寄付で成り立ち、市民の生活に欠かせない「知識の宝庫」として日々進化しています。
2004年選出の「デヴィッド・グリーン(David Green)」は、先進国並みの医療を、世界人口の90%に当たる極端に貧しい人々に届けるスキームを開発しました。途上国における失明の最大の原因は白内障です。白内障を患う人々に対し、先進国並みの外科手術を先進国の2%程度の治療費で提供する仕組みをつくったのです。具体的には、患者の収入に応じた三段階の価格設定を設けました。全患者のうち70%が「無償」、18%が「実費を上回る値段」、残りが「実費の3分の2」を支払います。症例を増やしたい医師による無償の手術など、あらゆるイノベーションを組み合わせることで病院には35〜40%の利益がもたらされます。寄付に頼らない経営が成り立っています。
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