Tansa School アドバンスドコース1期生を募集します

2021年05月07日11時00分 Tansa編集部

 

名刺がわりになる作品をつくろう

2020年11月に開校した、探査報道ジャーナリスト養成学校「Tansa School」。ベーシックコースでは、44名の方が第1期生として受講を終えました。

いよいよ6月より、アドバンスドコースを開始します。

アドバンスドコースは、8カ月間かけて探査報道(調査報道)の手法を学びながら、それぞれの現場で実践してもらうプロジェクト型のコースです。

「せっかく手掛けたいテーマや端緒があっても、どうやって成就させていいか分からない」。そんなもどかしい思いをしている人たちに、個別にレクチャーします。探査報道で日本新聞協会賞や日本外国特派員協会の賞を受賞するなど、講師は熟練のジャーナリストです。

期間中、受講生が集っての4回の研修(テーマ設定、取材手法、記事化などをレクチャー)、月1回程度のオンラインミーティングを実施するほか、常時メールで個別質問を受け付け取材をサポートします。

本コースを通じて、今後のキャリアにつながる「名刺がわりになる作品」をつくることを目指します。あなたのご参加をお待ちしております。

カリキュラムや料金などの詳細、お申込:こちら

講師からのメッセージ

渡辺周

Tansaではこの4年間で、19人の学生インターンが新聞社やテレビ局、通信社に巣立っていきましたが、連絡がきます。「どうやったらネタを成就できるか」という相談です。

それぞれにいい感性を持っていて、新聞で言えば「1面トップ」に行くような話です。ただ方法が分からない。

Tansa Schoolでアドバンスドコースを設けたのは、そういう可能性を秘めた記者たちが、「これが自分の仕事だ!」と胸を張れる作品を残し、激変するメディア業界で社会から必要とされるジャーナリストになることを熱望しているからです。作品化までに次々に現れる壁を突破するにはどうしたらいいか、一つ一つお伝えします。またその経験を、これから先も応用できるようにします。

私が駆け出しの頃、先輩が「お前の文章は下手だが、言葉が原稿から飛び出してくる感じでオモロイ」と、書き直しにトコトン付き合ってくれました。あんな感じでワクワクしながら、みなさんと熱中する時間を楽しみにしています。

辻和洋

“Bye-bye lone wolf”(一匹狼よ、さようなら). 近年、世界のジャーナリズムの合言葉です。長年、企業間や個々人間でしのぎを削り、報道力を高めてきた業界の文化があります。スクープは職人芸として個の力量に支えられてきました。優れたノウハウは、運良く先輩から徒弟的に学ぶ機会はあっても、意図的な学習の場、体系的な実践知の共有の機会はほとんどありません。ここに日本のジャーナリスト養成の限界があるように思います。

自分自身の経験から全てを学び取ることは難しい。だったら、今あるノウハウを余すことなく伝え、互いに学び合う場を作ろう。「一匹狼」の時代は終わったんだ――。それが本コース設立の思いです。

私は様々な研修、学習の「場」を作ってきました。単なる知識のインプットだけでなく、現場で活かすための学習環境を整備していきます。主体的に深く考え、議論し、足で情報を稼ぎ、手を動かす。成長の要素が散りばめられたプロジェクト型学習を提供します。

依光隆明

記者やライターをしていると「これは書くべきだ」と思うネタにぶつかることがあります。ところがいいネタの多くは効率が悪いものです。デスクや編集長に相談しようものなら「やめておけ」となるでしょう。ものにしたければこつこつと一人で追うしかないのですが……。一人は孤独です。これでいいのか、と悩みます。もうやめようか、とくじけそうになります。

今回の企画はそのような人を対象にしています。非効率を理由に掘るべきネタを放棄するのは嫌だ、なんとかものにしたいという人と一緒に伴走します。実は取材に特効薬はありません。が、ともに知恵を絞ることはできます。少しのアドバイスをすることもできます。そうやって取材手法を豊かにし、視点を豊かにすれば、今後の取材活動の幅は大きく広がります。少なくとも孤独は消えます。

大事なのは心構えです。やる気さえあれば取材の醍醐味に触れることができるはずです。テクニックを教える自信はありませんが、くじけそうになったときに相談に乗ることはできます。一緒に走ってみませんか?

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